ブラックバイトってどういうもの?はまってしまったときの対策とは

2018年3月26日285 view

ブラックバイト

長時間労働、サービス残業、過酷なノルマ、自由のないシフト設定…。劣悪な労働環境を強いる「ブラックバイト」は世の中に蔓延し、大きな社会問題となっています。
「ブラックバイト」から自分や家族を守るためには、まずその実態を知ることが大切です。
ここでは、被害の具体的な例や、それぞれの特徴と対策法についてお伝えします。

ブラックバイトの定義

2013年7月、中京大学教授の大内裕和氏によって「ブラックバイト」という言葉は生まれました。大内氏は「ブラックバイト」を「学生であることを尊重しない アルバイトのこと。」と定義。さらに「低賃金であるにもかかわらず、正規雇用労働者並みの義務やノルマを課されたり、学生生活に支障をきたすほどの重労働を強いられることが多い」と説明しています。
近年の「ブラックバイト」被害は学生だけではなく、中高年層にも拡大しています。
リストラや老親介護などで正社員を辞めた中高年は再就職が難しく、結局はアルバイトや派遣のような非正規雇用の職に就くケースが多くなっているのです。また企業側は若者を優先的に採用する傾向があるため、中高年は、たとえ劣悪な労働条件でも「働けるだけマシ」と我慢してしまいます。

ブラックバイトが生まれた背景

続く不景気の影響で、多くの企業が賃金の低い非正規雇用労働者の比率を上げ、人件費を削減しました。人手不足によって、従来なら正社員や契約社員が行っていた業務まで、アルバイトに担わせるようになったのです。特に飲食、小売、塾などのサービス業においては、正社員を1、2名しか置かず、残りは全員アルバイトという職場が増えています。「補助的役割」であったはずのアルバイトが、正社員と同様の働きをせざるを得ない労働環境が、この「ブラックバイト」という社会問題を生みました。

ブラックバイト被害の実態

「ブラックバイト」の被害には、雇用者に法律知識がない「過失」的ケースと、労働者に法律の知識がないことを利用し、違法とわかりながら厳しい要求をする「故意」的ケースがあります。
以下、被害の実例を挙げました。

賃金・必要経費が支払われない

  • 準備や片付けの時間の賃金が支払われなかった
  • 生徒との面談や報告書作成の時間の賃金が支払われなかった
  • 制服代を天引きされた
  • 残業した分の賃金が支払われなかった
  • 仕事を覚えるまでは給料を払えない、と言われタダで働かされた
  • 試用期間が過ぎても給料を上げてもらえなかった

自腹で補填させられる

  • レジのお金が帳簿と合わず、自腹で補填させられた
  • 商品が売れ残った時、「発注した責任がある」と言われ、買い取りをさせられた
  • 注文ミスをした際、買い取りをさせられた
  • クリスマス・お中元・バレンタイン等のイベントでは売上ノルマを課せられ、未達成はペナルティがあった

シフトに自由がない・休みをもらえない

  • 「人手が足りない」「繁忙期だから」といった理由で休ませてもらえなかった
  • 1日に6時間を超えた労働時間でも休憩がなかった
  • 一方的に急なシフト変更を命じられた
  • 試験の準備期間や試験期間にシフトを入れられた

辞めさせてもらえない

  • 「今辞められたら困る」「辞めるなら代わりの人連れてきて」と言われ、長期間引き止められた
  • 「辞めるなら損害賠償請求する」と脅された

パワハラ・セクハラがひどい

  • 「お前のミスのせいで損害があった」と責められ、不当な要求(数ヶ月連続勤務・自腹補填)をされた
  • 仕事をろくに教えてもらえず、ミスをすると罵倒された。事情を説明しても「言い訳するな」と言われた
  • 仕事の成果を全く認めてくれず、粗探しばかりされた
  • 容姿のことでいじめられた

ブラックバイトの分類

ブラックバイトは大きく分けて三つのパターンに分けられます。

過剰労働

採用時に合意した以上のシフトを入れる、残業を強要する、休暇時間を与えない、休みを与えない等、過剰労働を続けていると心身が疲弊してしまい正常な判断能力を失うことがあります。また、アルバイトに時間を奪われることで学業が疎かになり、留年や退学に追い込まれるケースもあります。

賃金不払い

タイムカードを押させない、ノルマや罰金を強制する、家に仕事を持ち帰らせる等、できるだけ証拠を残さない形で労働者を酷使し、その対価を支払わないという悪質なケースが多くなっています。

ハラスメント

パワハラ、セクハラ等、精神的ダメージが大きいため深刻な問題ですが、法律で定められた明確な基準がないために、最も違法性を問いにくい「ブラックバイト」であるといえます。

ブラックバイト対策としてできること

ブラックバイトの対策として、どのようなことができるでしょうか。まずは、労働基準法で定められているアルバイトなどの条件について説明します。

労働基準法でのアルバイトやパートについての条件

「労働基準法」では、アルバイトやパートなどの非正規雇用者の労働条件に関して、以下のように定められています。

  • 使用者は、労働者に対して休憩時間を除き一週間につき42時間、1日8時間以上労働させてはならない(32条)。
  • 労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない(34条)。
  • 休日についても、週に1日以上、または4週間で4日以上の休日を与えなければならない(35条)。
  • 使用者が、労働時間を延長、または休日に労働させた場合は、賃金の二割五分以上五割以下の範囲内で割増賃金を支払わなければならない。延長して労働させた時間が一ヶ月について六十時間を超えた場合は、通常の労働時間の賃金の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない(37条)。
  • 使用者は、国別または地域別で定められた最低賃金以上の賃金を支払わなければならない(最低賃金制度)。

    アルバイトを始める前にやるべきこと

    アルバイトを始める前から、そこがブラックであると分かるわけではありません。働き始めてからブラックと分かった場合に困らないように、バイトを始める前にやるべきことがあります。

    労働条件を書面で受け取る

    まずは雇用者と労働者の間に交わされる契約である「労働条件」を書面で受け取り、保管しておくことが大切です。その労働条件よりも厳しい内容を要求された場合は、拒否する権利があるという一定の目安になります。

    証拠をきちんと残す

    アルバイトで困るのは、労働時間や賃金の支払いのほかにもいろいろとあります。あらゆる事態において、できるだけ証拠を残しておくようにしましょう。会話の録音、メールのやりとり、勤務時間の記録、ハラスメントの被害状況の記録、自腹で買い取りしたレシート等です。

    第三者に相談する

    「ブラックバイト」は精神的な負担が大きいため、一人で悩まず、家族や大学のカウンセラー、弁護士などの第三者に相談することも必要です。

    「ブラックバイト」を深刻化させる前に弁護士に相談

    学費を自分で稼がなければいけない勤労学生や、他の働き先が見つからないのではと不安に感じている中高年は、簡単にアルバイトを辞めることができません。その結果、不当な要求も「仕方ない」と我慢してしまいます。しかし、サービス残業や過剰労働を強制するのは違法行為です。もし、バイト先がブラックだと気づいたら、一人で抱え込まず、まずは周囲の大人に相談することが大切です。また、大人であれば、労働問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。

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