残業代請求で受け取った未払い残業代に税金はかかる?

2018年1月25日5,424 view

税金

給料をもらうと所得税がかかる。これは常識ですね。では、未払いの残業代が支払われた場合は所得税がかるのでしょうか?確かに残業代は賃金の一つですから税金がかかりそうです。今回は残業代請求で受け取った未払い残業代についての税金とその支払い方についてお話しします。この問題は意外と複雑ですよ。

弁護士に相談したら、未払い残業代が請求できた
残業代を請求することができるのはどんな人?
1日8時間以上、週40時間以上働いている人
次の項目に当てはまる人は、すぐに弁護士に相談
  • サービス残業・休日出勤が多い
  • 年俸制・歩合制だから、残業代がない
  • 管理職だから残業代が出ない
  • 前職で残業していたが、残業代が出なかった
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残業代請求で受け取った未払い残業代に税金はかかる

残業代請求で受け取った未払い残業代に税金はかかります。残業代は長時間働いたことで得られる賃金で、適切に支払われているときも所得税の対象となっています。もし、未払いの残業代を請求する場合だけ非課税となってしまえば労働者があえて残業代の未払いを黙っていた方が得になってしまいます。

未払い残業代の支払いは請求でも自発的な修正でも処理は一緒

そもそも、残業代の請求とは損害賠償の請求や何か新しくお金を得るものではありません。あくまで本来の給与額が補填されるだけです。すなわち給与額の修正が行われるにすぎません。

よって、残業代を請求した場合と会社が残業代の未払いに気付いて後払いした場合は同じ処理が行われます。

ただし、退職金で処理してはいけない

残業代は未払いが分かった時点で修正をしますが退職金での支払いを持ちかけられる場合があります。退職金でもらうと所得税や雇用保険料が減ることから違法になります。労働者側が確定申告をやり直すことになるか、退職金と別に残業代を請求できるかはケースバイケースです。少なくとも残業代の再請求目を当てにするのはやめましょう。

税金の払い方は意外と複雑

残業代は所得にあたるため普通に給与をもらった時と同じような手続きをすればよいのですが、所得の修正方法や未払い残業代の税務上の処理方法は意外と複雑です。ここからはよくあるケースについて残業代と税金について解説します。

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未払い残業代はどのように確定申告すべきか

未払い残業代は給与所得なので確定申告の修正が必要となります。
未払い残業代として受け取った金額はどのように計算すればよいのでしょうか?

未払い残業代は本来支払われる年の所得に含める

未払い残業代の支払いは給与の修正です。つまり、未払い残業代を払ってもらった年の所得に含めるのではなく、本来支払われるべきだった年に提出した確定申告を修正する形になります。確定申告の修正は申告から5年以内ですが、残業代の消滅時効が2年なのでむしろ消滅時効に気を付けたほうが良いです。

修正するときは税務署にその旨を伝えてください。

確定申告は給与計算日でなく支給日が基準

確定申告は年単位で行いますが、12月や1月に支払われた給与についてはどうしても問題になります。基本的には支給日が所得計算の基準となるため、前年の12月分の給与が翌年1月に払われた場合、12月分の給与は翌年の所得に含まれます。

弁護士費用は控除されるのか

残業代請求を確実に行うためには弁護士のサポートが不可欠ですが、気になるのは弁護士費用です。弁護士費用については会社が給与の修正という形で残業代を支払った 場合、控除されません。なぜなら労働者は給与所得者控除がすでにされているからです。

不安であれば弁護士費用の税処理方法と取り戻すことのできる残業代などを比べてもらいましょう。まともな弁護士なら労働者が得をしないような紛争を無理に勧めません。

年末調整だけで済むなら確定申告が不要

まれに確定申告を初年度しかしたことがない人がいます。それは、会社の年末調整で所得税の申告が済んでしまった場合です。

年末調整とはある会社が1月から12月まで在籍していた労働者の給与支払額の所得税計算及び申告、そして税金の還付までを行う制度です。したがってこのような条件の人は残業代の修正があっても確定申告不要です。

  • 1社のみで働いていている
  • その会社に1月から努めている
  • 他に一切の所得をもらっていない

他の仕事をしている場合は確定申告が必要

逆に言えばダブルワークをしている人や他に一時所得や雑所得があった人、途中で転職した人などの多くの場合は確定申告が必要です。

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未払い残業代の所得税以外の税処理

未払い残業代は給与ですから社会保険料や雇用保険などの税金についても気になるところです。しかし、社会保険料も雇用保険料も計算と支払いは会社が行うので労働者が何か困ることはありません。

また、遅延損害金や付加金についても別に処理されます。

社会保険料は残業代で変わるわけではない

社会保険料というものは、固定賃金の平均からその年の金額を決めます。よって残業代の多い少ない、あるいは未払いを補てんされたからと言って社会保険料は変化しません。

むしろ、社会保険料が変化するのは何らかの手当の名のもとに本来の昇降給月と実際の昇降給月がずれていた時です。

雇用保険料は企業が徴収して支払う

雇用保険料は給与から源泉徴収して支払うものです。未払い残業代を請求するときも雇用保険を引いた状態で支払われるます。よって雇用保険料についても考えなくて大丈夫です。

残業代が支払われた時は支払いの関わる全ての月において修正された給与明細をしっかり確認してください。

遅延損害金や付加金は所得にならない

未払い残業代を請求する場合は遅延損害金も併せて請求したいです。また、裁判の結果によっては付加金が支払われることがあります。まず、遅延損害金については給与ではなく労働者が受けた損害に対する補填なので所得税がかかりません。付加金についても給与ではないため所得税がかかりません。

損害賠償は所得にならない

簡単に言えば遅延損害金はパワハラやセクハラに対する慰謝料や治療費などと同じ扱いです。損害賠償は「本来持っていたもの」を補てんする目的ですから所得とは違います。一方で未払い残業代は「本来支払われる所得」を」補填するものですから所得税の対象となります。

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和解金で支払われた時の未払い残業代は一時所得や雑所得

残業代の請求を和解交渉で行った場合、残業代を給与として支払うだけでなく残業代相当額を和解金として支払う場合があります。この場合の和解金は残業代以外の問題についても含めたお金となることが考えられますがどのように処理されるのでしょうか?

和解金はあくまで和解金

和解金として残業代相当額を受け取った場合、それは雑所得や一時所得として処理されます。なぜなら和解金として支払われた以上は給与も修正されず、損害賠償と裁判所に認められたわけでもないからです。

ただし、どちらかが一方的に財産を与える契約ではないので贈与契約とは全く別の形です。

和解金の場合は弁護士費用が控除される

和解金は一時所得や雑所得となるため弁護士費用は経費として処理されます。つまり所得総額から控除されます。普通に給与としてもらうべきか和解金としてもらうべきかはケースバイケースですが、残業代+αの原因で和解交渉をしている場合は和解金を通常の残業代支払より多くできることが考えられます。

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残業代の税処理は弁護士が適切に行ってくれます

残業代が返ってきたと思えば今度は税の問題がやってきます。私たちが安全に暮らすためにはいくつもの法律が機能している証拠ですね。残業代の税処理についてはどのように確定申告をするか、どのような所得になるのかなど考えるべきポイントがあるため、税理士か弁護士に頼ることが考えられます。

しかし、残業代請求は労働問題なので残業代の正確な計算から会社との和解交渉、裁判まで行えるのは弁護士だけです。よって、残業代の請求を考えているなら弁護士にまるごとサポートしてもらうのがお得です。

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